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財布メンズ二つ折り薄い編集

(ミラグロ) Milagro HWWS01 ミヌート Minuto イタリアンレザー Wステッチ 二つ折り財布 本革 [BESPOKE ビスポーク]
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DUCT マネークリップ イタリアンレザー NL-117
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 九時を三十分だけ繰り下げてもらって、玄関前に出ると、翼はもうとっくに来ていて、優美と二人、ソアラの脇《わき》に立って待機していた。「いい車ねえ」と、翼は自分のカローラと見比べて言った。  助手席に乗った翼の案内で、東郷湖の東側を迂回《うかい》するコースからスタートした。池と言ってもよさそうな小さな湖だが、湖岸にはそれなりにいろいろな史跡や名所があるものである。  翼が「ここだけは、私のお勧め」と言って、小高い岡の上の社《やしろ》に登った。倭文神社という、かつての伯耆《ほうき》一の宮だそうだ。倭文はシトリと読む。  翼の解説によると、倭文は古代(奈良時代)の織物の名で「シズ」または「シズ織」と称《よ》んだ。シズオリが転じてシトリになったという。神社の創建当時、この地方の主たる産業が倭文《しず》織だったことから、その名がつけられたということだ。  中腹の車止めから先の長い参道を行く途中、優美が翼に「ここも階段の道ね」と言っているのが聞こえた。ゆるやかな坂道だが、ところどころに思い出したように石段がある。しかし、翼が浅見のほうにチラッと視線をくれて、「ええ」と小さく頷《うなず》いた様子には、何やら特別な意味がありそうで、浅見は気になった。  祭神は織物の祖神である建葉槌命《たてはつちのみこと》と、大国主命《おおくにぬしのみこと》の娘の下照姫命《したてるひめのみこと》などで、下照姫命は安産の守護神として有名なのだそうだ。  参道のなかばに安産岩《あんざんいわ》というのがあった。浅見は軽薄に「安山岩《あんざんがん》ていうのが、標本にあったな」と笑ったが、翼は不満そうに、「笑うと罰が当たります」と言った。 「私がお腹《なか》にいるとき、母は草尾のおばあさんに連れられて、この岩にお参りに来たのだそうですよ」  昨日は、長生館の姑《しゆうとめ》のことを「おばば」と言っていたのが、「おばあさん」に昇格しているのはおかしいけれど、浅見も優美も「そうなの」と神妙に頷いた。ことに、優美にとっては母親の記憶がないだけに、翼の話を聞いて、複雑な想《おも》いが去来するのだろう。さりげない笑顔の中に、かすかな翳《かげ》りが射《さ》すのを、浅見は一瞬、見て取った。  そこから梨畑《なしばたけ》の脇《わき》を抜けて馬の背のように低く窪《くぼ》んだ尾根を通り、羽衣石山《うえしやま》へ登った。ここには貞治《じようじ》元年(一三六二)からおよそ二百五十年にわたって城が築かれ、戦国期を中心にいくたびかの合戦が行われた。その城を模したミニチュアのような小城が、展望台代わりに建っている。 「羽衣石の名の由来は、天女がこの山に下りて、羽衣を岩に脱ぎかけたところからきているのです」  展望台に上がって、翼がガイドのように解説した。 「天女が水浴びをしているとき、若い農夫が羽衣を盗んで、天に戻れなくなった天女を妻にめとってしまいます」 「ずいぶんひどいやつだなあ」  浅見が言うと、翼は「お客さん、黙って聞いていてください」とおどけた。 「それから天女と農夫のあいだには二人の女の子が生まれるのですが、その姉娘のほうがあるとき、母親に羽衣の隠し場所を教えてしまうのですね。天女は大喜びで羽衣を身にまとい、天に帰ってしまいます。二人の娘はたいそう悲しんで、姉は鐘を打ち鳴らし、妹は笛を吹いて、遠くの山の頂まで母親を追ったのですけど、ついに呼び戻すことができなかったというお話でした」 「その遠くの山が、あの打吹山《うつぶきやま》なのね」  優美が愛想よく合いの手を打って、翼を喜ばせた。
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